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高濃度ビタミン点滴
2つのノーベル賞(化学賞と平和賞)を受賞した米国のライナス・ポーリング博士(1901~1994)により、がん治療にビタミンCが有用であることを提唱したのがその始まり。50gから100gもの大量のビタミンCを点滴で血管内に1~2時間で投与し、過酸化水素を発生させてがん細胞を殺す。副作用のない治療として近年、注目を集めている。
温熱療法
温熱療法とは、文字どおり体を温めて病気を治す治療法の総称。日本では古くから行われている湯治による治療が代表的な例。がん治療では、腫瘍細胞が正常細胞より熱に弱い性質に着目して同療法が行われるようになった。ハイパーサーミアによる治療、HSP(熱ショック蛋白)を誘導するマイルド加温療法などが知られている。
オゾン療法
「血液クレンジング療法」の名前で知られる大量自家血オゾン療法。自己免疫力を増強するのみならず、がん細胞の酸素化、正常細胞の活性化、抗酸化力の上昇、血流増加作用、幹細胞の刺激作用、基礎代謝の亢進による体温の上昇など、がん治療にとって必要な作用をいくつも持っている。治療時間は約30分で副作用がほとんどない。
水素療法
水素は世の中で最も小さな元素であり、脳の中までも浸透することができます。水素療法は水素ガスが免疫を抑制する悪玉活性酸素を選択的に除去することで、体内の炎症を低減させる療法です。点滴や注射、吸入、サプリメントなど多種の方法があります。
アルファ・リポ酸
α‐リポ酸は、リポ酸あるいはチオクト酸とも呼ばれる。国内の通常保険診療の分野では薬剤中毒性難聴やLaigh症候群など特殊な用途に使われ、サプリメントとして有名である。がん治療では、単独あるいはビタミンCなどと併用して点滴や内服で使用される。標準治療の副作用を軽減、発がんをコントロールすると期待されている。
漢方薬
がん治療に漢方薬を併用している医師は少なくない。「漢方は、叩かれ損なわれた『患者さんを補う治療』である」、「有効成分の作用機序が明らかになりつつある漢方薬」、「がん化学療法の副作用を軽減するために、漢方薬を組み合わせることで対応が可能に」。本誌で特集した記事のタイトルだ。「がんの緩和療法」においても漢方の果たす役割は大きい。
がん治療と漢方について
帯津良一 医療法人直心会 帯津三敬病院名誉院長に訊く
―がん治療において漢方は期待の持てる有効な治療法の1つ
取材協力 帯津良一 帯津三敬病院 名誉院長
取材 吉田繁光 本誌発行人
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